令和6年予算特別委員会がはじまりました。保健福祉費について①

こんにちは。杉並区議会議員の前山なおこです。

杉並区議会では、3月5日から15日まで、来年度の予算や計画を審議する予算特別委員会が開催中です。3月11日、保健福祉費で質疑に立ちました。

5月から区議会議員になり、この1年間でわたしが特に重視してきた分野です。この日に取り上げた①(仮称)杉並区こども誰でも通園制度②ベビーシッター利用支援事業③杉並区手話通訳者④2025年東京デフリンピックについて解説していきます。

当日の録画もでました。

1.(仮称)杉並区こども誰でも通園制度

こども誰でも通園制度は、親が就労していなくても時間単位などで子どもを預けられるようにする新たな通園制度です。この制度は、子どもにとっては保育の専門職がいる環境で同世代と関わりながら成長する機会が得られるほか、親にとっても理由を問わず誰でも利用できることから育児負担や孤立感の解消につなげることなどが期待されています。

区でも来年7月から区立保育室若杉で施行的に実施し、5~8月には民間保育園でも公募を開始し、10月から民間保育園にも拡大します。

11月の第4回定例会時は、国の方針が定まっていませんでしたが、具体的な指針が取りまとめられたので今回質疑をしました。

来年度予算額は8970万円余。利用人数は子ども500~550人分を想定しています。昨年の一般質問の際に、需給のニーズを把握して試行的実施を検討していくという答弁があり、改めて聞いたところ、調査結果は現在精査中ですが、大きなつかみでは1500~2000世帯の利用の興味を示していたそうです。

中野区のある園では、この制度を利用しているお子さんが保育園になれずつきっきりで保育士が対応をしています。現場の負担感が増える懸念はあるものの、空き枠を利用するためこの制度のために保育士をひとり雇うことは難しいと思います。区独自の特別な加算や負担軽減のための対策などはあるのかを確認しました。区からは、令和6年度は、国と都の補助額の範囲で試行実施し、検証を行いながら報告を受け、令和7、8年度の必要な部分については検討していくということでした。

また、こども家庭庁は1人あたりの利用の上限を「月10時間」とします。保育という観点だと短時間の印象を受け、一時預かりを利用している方とニーズが重なっており、この制度の利用料によっては一時預かりの需要が減る懸念もあり、一時預かりとのすみ分けも確認しました。

施行的実施後は、事業者や現場の保育士さん、利用したご家庭などの意見を聞きながらこの事業つくっていってほしいと最後に要望しました。

他の議員からは、数年前から保育園の空き活用を使用した就労の有無にかかわらない預かりを区へ要望してきて、やっと実現することになったと話がありました。わたしも区議になってはじめて一般質問などで提案してもすぐに実現しないほうが多いことを実感していて、複数の議員が提案したり何度も取り上げていくなかで国や社会がわたしたちが感じている課題や要望に追いついたときに政策実現につながることもあるんだなと思いました。質問するタイミングが重要ですね。

長くなってしまったので、ほかの解説は次回に続きます!

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